おすすめTED No.004 ルシアン・ウォーコウィッチ「火星は予備の地球ではない」

火星は予備の地球ではない

 

内容まとめ

我々は歴史の転換点に立っている。新たな星を手に入れるか、故郷の星を失うか。

この数年でも我々の宇宙における地球についての知識は大きく広がり、NASAのケプラー計画では他の恒星系とその惑星、惑星が何で構成されているかが 宇宙望遠鏡でわかるようになった。

しかし居住可能かもしれない惑星が見つかる一方、我々の住む星は疲弊してしまっている。居住可能な構成を探すということをすればするほど、地球という星のありがたみが分かる。

火星はケプラー計画でいえば居住可能性のある惑星に分類され、 実際に遠い過去には居住可能だった時期もあり、だからこそ熱心に探査が行われている。火星を研究することで、どうして居住可能な状況から今のような状況になったかがわかるかもしれない。

ここで地球を見てみましょう。地球には居住不可能とされるような場所が幾つもありますが、 そこを火星と比較しても、ものすごくいい場所です。どんな乾燥した場所でも酸素に満ちている。

宇宙探査は重要だが素晴らしい解決策ではなく、地球が破滅しそうだから他の惑星に移住しようというのは、 タイタニックの船長がパーティーは救命ボートの上で行われます、 といっているようなものです。惑星探査と環境保護は相反するものではなく同じものであり、他の惑星を住めるようにできるのであれば地球の過酷な環境を改善することはもっと容易なこととなるでしょう。

 

単語

tipping point 〔重大な変化が起きる〕転換点、転機◆【同】turning point

 

感想

これはまあたしかに環境保全とか実際の移住という面ではその通りとしか言いようがない。硫酸の雨が降る金星や二酸化炭素の氷にまみれた火星よりは地球のすべての陸地はいい環境だし、なにより宇宙を経由しなくてもいい。

とはいうものの宇宙移住ってのはある意味ロマンだからね~…。実際の目の前の環境汚染に対する対応策というよりも、エベレスト登頂だとか潜水艦でどこまでもぐれるか、なんていう話に近いんじゃないかと思う。知的好奇心と探究心、パイオニア精神みたいな。どこの国のもの、誰のものでもないっていう、現在の地球上にはありえない条件もあるし。

あとは結局、人類は宇宙で孤独なのか?微生物でも地球以外に生命はいるのか?人工的にでも地球以外を人類の住む星にすることができるのか?という気持ちもウラ側にあるのだろう。だからまあ、一概に環境保全と並べて馬鹿げているって話には出来ないと思うんだよね。